商業登記・企業支援業務に関する概要
商業登記とは、「会社を作りたい」「会社の資本を増やしたい」などの商業にかかわる様々な場面で
必要になります。
商業登記制度の主な目的は、商人(会社や法人など)に関する事項の公示を行い、取引の安全を守り、
商人をも守ることです。
そのため、商業登記には登記期間が設けられており、違反すると過料(罰金)対象になります。
会社法の施行にともない、資本金1円、取締役1名のみで、株式会社を作れるようになっております。
当事務所では、経営者の方が経営に専念できるように、お手伝いさせていただきます。
株式会社の設立支援について
株式会社の設立に際して、商号調査、定款の作成、認証、これらにまつわる公証人との打合せ、出資金の払込み、設立登記書類の作成、
申請などの様々な手続きが必要となります。
また、定款に定める内容やそれぞれの手続きにおける法的な問題がないことなどを検討することも必要となります。
ご自身で上記の法的問題の有無の検討や設立登記手続きまで行うと、相当な手間と時間を費やすことになるため、面倒な手続きや専門知識が
必要な法的問題の検討は専門家にお任せいただき、ご自身は事業に注力していただく方が効率的です。
設立費用もご自身でされる場合には、定款に貼付する収入印紙代4万円が必要となりますが、当事務所にご依頼いただいた場合には電子定款を
作成するため、収入印紙代は不要となります。
当事務所では、事前のご相談から設立登記申請の完了に至るまでサポートを行いますので、スムーズに事業開始にこぎつけることができます。
株式会社の設立の流れ
どのような事業を始めたいのか、どんな形態や規模でお考えなのか、当初の取締役や開業時期など、簡単でも構いませんのでお話しください。
ご依頼いただいた場合の今後の手続きについてご説明をいたします。
お伺いしてのご相談もできますので、お気軽にご相談ください。
商号とは、会社の正式な名前で、登記事項にもなっています。
平成18年の会社法施行により、類似商号規制が廃止され、現在は商号及び本店所在地が同一でなければ、自由に商号を定めることができます。
ただし、他の会社と誤認されるおそれのある商号の使用は、法的リスクを抱える可能性があるため、当事務所がご希望の商号と類似する商号を使用する会社の存在を調査します。
ご依頼内容に応じて、定款を作成します。草案をご案内しますので、じっくりご検討いただき、ご希望に沿える内容のものを作成します。
また、委任状などの設立登記申請に関して必要となる書類をご用意しますので、署名や押印などをいただきます。
公証役場において、定款に公証人による認証を受けます。
なお、公証人との事前打合せは当事務所にて行い、認証当日もお越しいただく必要はございません。
また、当事務所は電子定款を作成するために、収入印紙代4万円は節約できます。
発起人名義の預金口座宛に出資金を払い込んでいただきます。
発起人が代表取締役となる場合には、その方の名義口座とするのが一般的です。
定款認証後に多いですが、払込金額について定款または発起人全員の同意にて定めた後であれば、定款認証より前でも差し支えありません。
いずれにしろ、払込み時期についてはご相談をさせていただきます。また、発起設立の場合には、払込金保管証明書の取得は不要です。
当事務所の司法書士が代理人となって、管轄の法務局に設立登記申請を行います。
申請日が会社成立の日となるため、ご希望の日があれば、その日に申請致します。
申請の時期や管轄法務局の混雑具合にもよりますが、1週間から10日程度で登記が完了します。
当事務所にて印鑑カード、印鑑証明書及び登記事項証明書を取得し、書類を整理して納品いたします。
役員変更について
株式会社において、委員会設置会社を除いて原則、任期は以下のとおりとなっております。
上記の者については、登記事項となっているために、変更がある場合は登記する必要があります。
また、任期満了時に再度同一人物が上記の役員として再任する場合(重任)にも、登記する必要があります。
さらに、平成27年5月1日の改正会社法施行に先駆けて施行された商業登記規則の一部改正により、取締役・監査役・執行役の就任登記申請の際に、本人確認証明書(住所及び氏名の記載があるもの)の添付が、原則として必要です。(重任の場合は不要)
また、印鑑を提出している代表取締役や代表執行役の辞任の登記申請に際しては、辞任届に押印した印鑑についての印鑑証明書、
または法務局届出印の押印を必要です。
変更の日から2週間以内に登記しない場合、過料を処せられる可能性があるため、改選時期が近くなりましたら、お早めにご連絡ください。
各種の変更登記について
登記事項について変更があった場合、原則として2週間以内に登記を行う必要があります。
以下に、いくつかの変更登記についてご案内致します。
本店所在地は登記事項のために、移転した場合には登記が必要になります。
本店の移転は、取締役の過半数の一致により定めることになりますが、定款においては少なくとも本店所在地において、最小行政区画の記載が
あるために、定款の定めと異なる場所に移転することになる場合には、定款変更決議(株主総会の特別決議)が必要となります。
旧本店所在地と新本店所在地が同一の法務局の管轄内にある場合は、その法務局宛に本店移転登記を申請します。
これに対して、旧本店所在地と新本店所在地が別の法務局の管轄内にある場合は、旧本店所在地宛の申請書及び新本店所在地宛の申請書を、
旧所在地を管轄する法務局宛に申請します。
取締役会及び監査役を廃止するには、定款変更決議(株主総会の特別決議)を必要です。
監査役については、監査役設置会社の定めを廃止すれば、任期満了により退任扱いとなり、監査役設置会社の定めの廃止の登記及び監査役の
退任登記を行えば良いのですが、取締役会設置会社の定めの廃止のみを決議しても取締役は退任とならず、取締役の全員が代表取締役となります。
現在の代表取締役のみを代表取締役としたい場合、定款変更をする株主総会にて取締役の互選の定めを置くなどの手続きを踏むことが必要です。
また、譲渡制限株式の譲渡についての承認機関を取締役会としている場合には、「株式の譲渡制限に関する規定」の変更登記も必要となるなど、
機関設計の変更をすると他の登記事項に影響を及ぼすことがある点に注意が必要です。
事業を承継する者がおらず、自分の代で会社を清算したい場合には、「解散」「清算人就任(選任)」及び「清算結了」の登記を行います。
ここでは、株主総会の特別決議により解散決議をする場合の流れの概要をご案内します。
株主総会の特別決議により解散決議を行います。
以降の清算手続き(財産の調査確定・債権の回収・残余財産の分配など)は清算人が行うこととなりますが、
定款や株主総会で定めなかった場合には、取締役がそのまま清算人となり、代表取締役が代表清算人となります。
「STEP1」の決議から2週間以内に解散登記及び清算人就任を登記します。
並行して清算人は債権者に対し、2ヶ月以上の期間を設けて債権を申し出るべき旨の官報公告を行い、債権者に格別の催告をします。
清算人により会社の清算手続きが終了したら、株主総会にて決算報告(清算事務報告書)の承認決議を取ることとなり、
この承認決議をもって会社の法人格は消滅します。
「STEP3」の決議から2週間以内に清算結了登記を申請します。
合同会社の設立について
合同会社とは、出資者の全員が有限責任社員となって構成する法人になります。
わかりやすく言えば、株式会社では出資者(株主)はお金を出すだけで、経営をするのは取締役などの役員になります。
近年、株式会社より自由度が高い会社として注目されており、設立件数は増加傾向にあります。
また、定款の認証が不要なため、定款認証費用や貼付印紙代は不要になるため、設立費用が安くなります。
機関設計や運営方法、利益分配の自由度が高いという点が特徴ですが、ここでの定めが設立後の会社運営に大きく影響するため、
定款の内容決定などは、打合せ段階からお話しを伺い、サポートさせていただきます。
合同会社設立の流れ
どのような事業を始めたいのか、どんな形態や規模でお考えなのか、当初の社員(出資者)など、簡単でも構いませんのでお話しください。
ご依頼いただいた場合の今後の手続きについてご説明をいたします。
お伺いしてのご相談もできますので、お気軽にご相談ください。
商号とは、会社の正式な名前で、登記事項にもなっています。
平成18年の会社法施行により、類似商号規制が廃止され、現在は商号及び本店所在地が同一でなければ、自由に商号を定めることができます。
ただし、他の会社と誤認されるおそれのある商号の使用は、法的リスクを抱える可能性があるため、当事務所がご希望の商号と類似する商号を使用する会社の存在を調査します。
ご依頼内容に応じて、定款を作成します。草案をご案内しますので、じっくりご検討いただき、ご希望に沿える内容のものを作成します。
また、委任状などの設立登記申請に関して必要となる書類をご用意しますので、署名や押印などをいただきます。
発起人名義の預金口座宛に出資金を払い込んでいただきます。
発起人が代表社員となる場合には、その方の名義口座とするのが一般的です。
払込み時期についてはご相談をさせていただきます。
当事務所の司法書士が代理人となって、管轄の法務局に設立登記申請を行います。
申請日が会社成立の日となるため、ご希望の日があれば、その日に申請致します。
申請の時期や管轄法務局の混雑具合にもよりますが、1週間から10日程度で登記が完了します。
当事務所にて印鑑カード、印鑑証明書及び登記事項証明書を取得し、書類を整理して納品いたします。
商業登記料金表
登記手続の種類 | 手続の説明 | 報酬額 | 実費 (登録免許税等) |
---|---|---|---|
設立登記 株式会社 |
設立登記一式 | ¥110,000(税込)~ | 資本金の0.7% ※最低¥150,000 その他、公証人手数料 ¥52,000 |
設立登記 合同会社 |
設立登記一式 | ¥99,000(税込)~ | 資本金の0.7% ※最低¥60,000 |
設立登記 合資会社 合名会社 |
設立登記一式 | ¥99,000(税込)~ | ¥60,000 |
役員変更 | 役員の入替・追加・縮小 | ¥27,500(税込)~ | ¥10,000 ※資本金が1億円超の会社は¥30,000 |
役員の住所変更 役員の住所変更 |
役員の方が引越した場合 役員の方が結婚・養子縁組した場合等 |
¥11,000(税込)~ | ¥10,000 ※資本金が1億円超の会社は¥30,000 |
会社名の変更 事業目的の変更 |
法務局の管轄が変わらない場合 例:大阪市→大阪市 |
¥33,000(税込)~ | ¥30,000 |
本店移転(同一管轄) | 法務局の管轄が変わらない場合 例:大阪市→大阪市 |
¥33,000(税込)~ | ¥30,000 |
本店移転(他管轄) | 法務局の管轄が変わる場合 例:大阪市→豊中市 (同じ都道府県でも管轄が違う場合があります) |
¥55,000(税込)~ | ¥60,000 |
発行済株式の変更 | 自己株式の消却 株式の分割 |
¥33,000(税込)~ | ¥30,000 |
増資(資本金増額) | 新株の発行 | 増加額の0.7%~ ※最低¥55,000(税込) |
増加額の0.7% ※最低¥30,000 |
日当・出張費 | 半日 | ¥11,000(税込)~ | |
文案を要する書類作成 | 株主総会議事録 取締役会議事録等 |
¥11,000(税込)~ (A4用紙2枚・A3用紙1枚あたり) |
|
定款作成 | 定款内容の変更等 | ¥16,500(税込)~ | |
その他実費 | 交通費 郵送費 謄本取得費 印鑑証明取得費等 |
¥16,500(税込)~ |
商業登記・企業支援に関するよくある質問
株式会社を設立するには、出資者は何人必要ですか?
発起人となる出資者が、最低1名いれば株式会社の設立は可能です。
株式会社の資本金は、最低いくら用意すれば良いのですか?
現在は、最低資本金制度は撤廃されているために、資本金1円での会社も設立可能です。
会社設立時の出資金の払込みで、発起人の1名が出資金の他に借入金の返済分のお金も入金していました。
出資金を超える部分は、一旦、返金する必要がありますか?
返金の必要はありません。
経緯を説明する上申書を添付し、出資金の払込みが確実にされていることを証明すれば、設立登記に差し支えはありません。
法人成りを考えているのですが、どのような点を検討すれば良いでしょうか?
個人事業の事業内容を変更せずに、法人格を取得して株式会社などを法人に組織変更することを「法人成り」といいます。
法人成りをすると、事業の主体が事業主個人から法人へと変わり、様々な違いが生じます。
現在及び将来の事業を見据えて、どのようなメリットとデメリットがあるかを考え、メリットがデメリットを上回るようなら好機と考えられます。
合同会社というのが増えていますが、どういう会社ですか?
合同会社とは、出資者の全員が有限責任社員となって構成する法人になります。
わかりやすく言えば、株式会社では出資者(株主)はお金を出すだけで、経営をするのは取締役などの役員になります。
しかし、合同会社では、出資した人が経営もするということです。
また、株式会社に比べて設立費用が安く抑えることができ、定款の定め方についても自由度が高く、決算を公告する義務がありません。
株式会社の役員の任期を変更することができるのですか?
非公開の株式会社では、定款により取締役・監査役・会計参与の任期を10年まで伸長することができます。
逆に任期の短縮は、取締役と会計参与については、定款や株主総会の決議で可能ですが、監査役については認められていないので注意が必要です。
公告方法には3種類あるけれど、どう違うのか教えてほしいです。
①官報に掲載する方法
官報は、国が発行する機関誌で、掲載コストや手続きが容易なことから、既存の中小企業の大多数がこの方法を選択しています。
②日刊新聞紙に掲載する方法
新聞公告を選択する場合には、日刊紙であれば全国紙でなくても問題ありません。
この場合、発行地を特定して登記することになります。
デメリットとして、掲載する新聞にもよりますが、決算公告で約50万円~となります。
③電子公告
ホームページ上で掲載する方法で、URLを登記することになります。
一見、簡単かつ安価に思えるのですが、決算公告以外の公告については、基本的に電子公告調査を必要で、これを必要とする場合に費用がかかり、
一般的に電子公告調査費用は官報掲載費用よりも高額になります。
また、貸借対照表の要旨のみの公告では足りず、全文の公告が必要となり、さらには5年間継続して公告しなければならない点に注意が必要です。
株式会社の役員が任期を満了したのですが、同じ人物が再度就任した場合でも登記しないといけないのですか?
任期を満了したけれど、同じ人物が再度選任され、引続き役員として業務を行うということはよくあることだと思いますが、
その場合も登記する必要があります。
会社の事業年度は、いつからいつまでにするのがいいのですか?
会社の事業年度については、1年以内で定めることとされており、実務上も通常1年とします。
いつから1年とするかは、個人事業主と違い、自由に定めることができます。
会社法第319条1項の株主全員の同意により、
提案を可決する株主総会決議があったものとみなされる(書面決議)場合にも、議事録を作成するのですか?
議事録の作成は必要です。
取締役会をテレビ会議で開催しようと思うのですが、取締役会議事録の出席取締役などはどう記載すればいいのですか?
開催した場所を全て記載し、テレビ会議のシステムを利用したことを記載すれば、その他は通常の取締役会議事録と同様です。
総数引受契約とは何ですか?1日で株式を発行できると聞いたのですが…
総数引受契約とは、募集株式を引き受けようとする者が、その総数の引き受けを行う契約のことです。
つまり、今回発行される株式については、全て出資するということですが、1人の引受人が全ての株式を引き受けるのではなく、
複数人で全ての株式を引き受けるということも可能です。
また、総数引受契約は、1日で株式を発行したいというような場合にも対応することができます。